部屋・客室のオゾン消臭の流れ
ここでは、部屋・客室などの消臭除菌作業について、その流れや要点、あるいは効率的に効果を得るためにコツなどをお伝えします。清掃業、ホテルや旅館・民泊事業者の方々が本記事を参考にして、より効率的・効果的にオゾン消臭作業ができれば嬉しく思います。

これからオゾン発生器を導入する方、すでにオゾン発生器を導入しているが正しい手順や作業フローを改めて確認したい方、オゾンの消臭除菌作業に慣れている方、そうでない方、さまざまな読者がいると思いますが、誰が読んでも分かりやすい記事になるよう心がけます。

この記事を読んで分かること

部屋や客室などの室内空間において、オゾンの正しい消臭除菌作業の流れや要点を知り、効率的な作業方法・注意点・コツが1セットで理解できる。

作業開始前の予備知識

作業開始前の予備知識
今このページを読まれているのは、宿泊施設業の方かもしれませんし、清掃業の方かもしれません。あるいは衛生意識が高い一般家庭の主婦や主夫かもしれません。
それぞれの状況は少し異なるかもしれませんが、「室内空間の消臭及び除菌作業」に共通していえる予備知識をお伝えします。
 

ニオイをできる限りリセットする

まずは空間のニオイをできる限りリセットすることが重要です。
そのためには、消臭除菌作業を行う前に次の点を確認しましょう。

  • 明らかなゴミの撤去
  • 食品の期限などのチェック(期限を過ぎたものは廃棄)
  • 汚れた食器などの洗浄または廃棄
  • キッチンと床のクリーニング
  • 戸棚や冷蔵庫内のチェックと清掃
  • カーテンの洗濯もしくは廃棄

宿泊施設業、清掃業、一般家庭、それぞれ状況は異なりますが、上記項目のなかで、当てはまるものだけを意識していただければ結構です。

オゾンの効果を最大限に引き出すために、ニオイの発生源となり得るものは消臭除菌の作業前に室外に出して下さい。
その理由は、無駄に芳香剤を消耗することになるからです。
臭気には、「良い香り」「不快なニオイ」等があり、また人によってその感じ方もさまざまです。しかし、オゾンからすれば、良い香りや不快なニオイに関係なく、すべての臭気が分解の対象とします。たとえ人間にとって「良い香り」だと感じられるようなニオイを発生する芳香剤であっても、オゾンによって分解されてしまうのです。
 

オゾンの消臭除菌作業は必ず無人環境で行う

念のため書いておきますが、業務用オゾン発生器でオゾンの消臭除菌作業を行う際は、必ず無人環境で行って下さい。
このときの「無人環境」ですが、人だけではなく、犬や猫、その他小動物なども含めます。
稀に、室内空間に大きな水槽があり「熱帯魚や水中生物の場合はどうしたらいいですか?」というお問い合わせがあります。室内空間でオゾンを放出させたときに、水槽内の水中にオゾンが溶存(溶け込む)することは考えられません。ましてや、仮に万が一、微量のオゾンが水中に溶存したとしても、水槽の中にいる水中生物の害となるオゾン濃度になることは絶対にありません。ただ、どうしても不安だという場合、可能であれば作業中は念のため水槽も室外に移動しましょう。
 

オゾン発生器以外に事前に準備しておくと便利なもの

室内空間を消臭除菌する場合、オゾン発生器自体の風量に関係なく、サーキュレーターがあるとよりオゾンが均一に充満して効率的に作業を行えます。
もしサーキュレーターを手配する余裕がある場合、全方位(360°首振り機能)かつ羽がある一般的な形状のものを購入して下さい。理由は、羽なしは風量が弱く故障率も少し高い傾向にあるためです。2,000〜5,000円程度のもので十分です。
オゾンで効率的に消臭除菌するための必須アイテム」を参考にして下さい。
 

観葉植物や電化製品に悪影響はありますか?

観葉植物や電化製品、家具などに悪影響は一切ありませんので、室内に置いたままで大丈夫です。理由は、一般的な業務用オゾン発生器程度で悪影響を与えるレベルの高濃度環境はつくられないからです。名前を聞けばほとんどの人が知っているような大手の清掃業者も観葉植物や電化製品は室内空間に置いたまま作業をしています。
観葉植物や電化製品、家具などに悪影響はありませんが、置き型の芳香剤などはオゾンと反応して一気に消耗が進み、なくなってしまったりしますのでご注意下さい。
 

【部屋/客室】オゾン消臭の流れ①〜⑥

【部屋/客室】オゾン消臭の流れ①〜⑥
作業の予備知識に目を通したところで、早速、オゾン消臭を開始していきましょう。
 

①窓やドアを閉め、可能な限り密閉率を高める

客室のドアや窓は閉め、密閉率を高めて下さい。
カーテンは密閉率とは関係ありませんが、まとめて束ねておくより広げておいたほうがカーテン全体の除菌率が上がります。(特に布製は悪臭原因である菌が増殖しているケースが多々あります)

外気を導入するようなファンは回さないで下さい。
逆に、外気を導入しない室内のシーリングファン(天井でクルクル回るプロペラみたいなアレです)は回したほうが拡散力が高くなり効率的に消臭除菌が行われます。
 

②オゾン発生器の設置場所を決める

客室内の消臭対象とする部屋の中心付近に設置して下さい。
30m2未満の客室であれば特に設置場所にこだわる必要はありませんが、30m2以上の広めの空間であれば、可能な限りオゾン発生器は中心付近に設置しましょう。(均一にオゾンを充満させるため)
 

③オゾン発生器の設定をし、運転を開始

オゾン発生器の設置場所を決めたら、オゾン放出時間と待機時間を設定し、運転を開始します。
オゾン発生器の設定は、機種によって異なりますが、「オゾン放出時間」と「待機時間」の2つを設定→運転開始という機種が多いです。
ここでは令和元年に発売開始され、宿泊施設業に圧倒的な支持があるオースリークリアシリーズの最新モデル「オースリークリア3」を例に説明します。
※他の機種でもオゾン発生器の設定はさほど変わりませんが、各機種の取扱説明書に従って下さい。

オースリークリア3の設定は主に2パターンあります。
1つは、旧モデルから引き継がれている「サイクル運転」です。
サイクル運転とは、設定したオゾン放出時間と待機時間を繰り返す行う運転方式です。
たとえば、「オゾン放出時間15分・待機時間1時間」と設定すれば、次のように繰り返し運転が行われます。
自動的に電源は切られず、手動で電源を切るまでサイクル運転を継続します。

もう1つは、「ワンショット運転」と呼ばれるもので、たとえば「オゾン放出時間30分・待機時間0」と設定すると、一度だけ30分間のオゾン生成・放出が行われ、自動的に電源が切れます。
このワンショット運転は旧モデルのオースリークリア2まではなかった機能で、オースリークリア3で初めて搭載された大変便利な機能になります。
50m2未満の客室であれば、ほとんどのケースにおいて15〜30分間のワンショット運転で十分でしょう。

上記のことを踏まえたうえで、設定を行います。
 

③-1.電源ON

③-1.電源ON
ACアダプターを接続し、電源ボタンを押して電源を入れます。
 

③-2.オゾン放出時間を決める

③-2.オゾン放出時間を決める
運転中の文字と数字が点滅してオゾン生成時間を選択できるようになります。
オースリークリア3のオゾン生成時間は「5・10・15・30・60分」の5種類です。
オースリークリア3の場合、オゾンの放出時間は青いランプで表示されます。
 

③-3.待機時間を決める

③-3.待機時間を決める
待機中の文字と数字が点滅してサイクル運転字の待機時間を選択できるようになります。
選択できる待機時間は「0・1・1.5・3・6時間」の5種類です。
※「0」にするとワンショット運転になります。
待機時間は白いランプで表示されます。

残り時間の表示について
参考画像:残り時間の確認方法
ちなみに、オースリークリア3の場合、残り時間の確認方法についても大変分かりやすく、上の画像ではオゾン放出の残り時間が30分、待機時間の残り時間が1時間を示している例です。
 

③-4.運転開始(自動)

待機時間の設定中(点滅中)に電源ボタンを押すと運転開始になりますが、わざわざ電源ボタンを押さずとも5秒間放置しておくと、自動的にスタートします。

ちなみに、この③-1〜4の設定についてですが、オースリークリア3の場合、一度設定してしまえば電源を切ってもその設定を引き継ぐため、次回も同じ設定内容で使用するのであれば、運転開始ボタンを押すだけで前回同様の設定で運転が開始されます。
 

④オゾン放出の3〜4倍程度の待機時間を設ける

オゾンを利用した消臭除菌作業において「待機時間」は、オゾンが悪臭の原因となる菌やウイルスと反応・分解する大切な時間のため、必ず待機時間を設けて下さい。
待機時間の目安は、概ねオゾン放出時間の3〜4倍程度として下さい。
 

⑤オゾン発生器の運転を停止(手動orタイマー)

オースリークリア3のように、ワンショット運転機能が搭載されていたり、オフタイマー機能がある機種の場合、手動で電源を切らなくても自動で運転は停止されますが、オフタイマー機能が搭載されていなかったり、オースリークリア3のような機種でもサイクル運転(オゾン放出と待機を繰り返し継続する運転方式)で使用した場合、手動で電源をOFFにして下さい。

このとき、「室内には、まだオゾンが残っていると思うけど、機器を停止する際、入室してオゾンをちょっと吸い込んでしまっても平気なの?」と思われる方がいるかもしれません。
濃度のにもよりますが、短時間であれば何の問題もありません。
オゾンが健康被害につながるケースは、高濃度(オゾン濃度1.0ppm以上等)のオゾン環境下に長時間人や動物が滞在した場合に限定されます。
詳しくは「オゾンの安全性と危険性」をご覧下さい。
 

⑥窓やドアを開け換気をする

オゾン放出→待機時間(オゾン放出時間の3〜4倍程度)が終わったら、オゾン発生器の電源を切り、ドアや窓を開け、一気に換気を行って下さい。
換気を行う理由は、分解しきれなかったオゾンが室内に残っているからです。数分〜15分程度の換気を行うことでオゾン酸素に戻り完全無害化します。
なお、このとき外気導入のファンがあれば、回した方が短時間で効率的に換気を行うことができます。

これにて、オゾンを利用した部屋・客室の消臭除菌作業は完了です。
1セット(オゾン放出と待機時間)の作業を行っても臭気が気になる場合は、この作業を複数回行って下さい。繰り返し行うことで確実に臭気レベルは低下していきます。

次のページでは、適用範囲別に宿泊施設業・清掃業等に人気が高い製品をご紹介しています。

【令和元年版】
おすすめの業務用オゾン発生器