車・車内のオゾン消臭の流れ
ここでは、オゾン消臭除菌の流れや要点、あるいは効率的に効果を得るためにコツなどをお伝えします。
これからオゾン発生器を導入する方、すでにオゾン発生器を導入しているが正しい手順や効率的な作業を改めて確認したい方、オゾンの消臭除菌作業に慣れている方、そうでない方、さまざまな読者がいると思いますが、本記事をお読みいただき、オゾンの消臭除菌作業を改めて確認してみましょう。

この記事を読んで分かること

部屋や車などのシーン別にオゾンの正しい消臭除菌作業の流れや要点を知り、効率的な作業方法・注意点・コツが1セットで理解できる。

作業を開始する前に確認しておきたいこと

作業を開始する前に、次のことを確認しましょう。

a)作業環境について
業務用オゾン発生器を使用して車の消臭除菌作業を行う際は、必ず無人環境(ペット含む)で行って下さい。

b)置型の芳香剤は作業中は車外に出そう
置型の芳香剤を利用している人も少なくありませんが、車内に放出したオゾンと反応して分解が一気に進み、数十分後に見てみたら芳香剤(固形物)がなくなっていた、という話は車の消臭除菌作業のうっかり話としてたまにあることです。
そもそも芳香剤自体がマスキング手法によるもので一時的に悪臭原因を包み込んだり、それより強い香気でごまかすだけのものがほとんどです。しかも、それが原因で後に複合臭を形成することもあるため、

c)可能な限り密閉率を高めよう
密閉率を高めるうえで大事なポイントは2つあります。
まず1つは、カーエアコンを「内気循環」にすることです。
外気導入にしてしまうと外気を車内に循環させてしますため、車内のオゾン濃度が効率的に上がっていかないからです。
もう1つは、オゾン発生器本体を車外に設置して作業を行う際は付属のチューブなどを車内に引き入れオゾン放出を行います。そのときにわずかにできる窓の隙間に養生テープを貼るなどして、車内にオゾンを滞留させましょう。(車内に放出したオゾンが窓の隙間から車外に逃げないようにする)

d)車内をあらかじめ簡単に清掃する
オゾンを利用した消臭除菌作業の前に、車内をあらかじめ簡単に清掃しておくと、より効果を体感できます。

e)車内のマットは一度はたくなどして再び車内へ
車内のフロアマットは、想像している以上に汚れているものです。汚れをそのままにしてオゾン放出するよりは、マットはマットで一度はたいたり、洗浄するとより効果的な仕上がりになります。
ちなみに、一度はたいたり、洗浄したマットは再び車内に入れ、車内空間と一緒にオゾンで消臭除菌するのがおすすめです。
※マットに付着した汚れは少なからず悪臭の発生原因になっているため、その悪臭の発生原因をそのままにしてオゾンを放出するとその分効果は発揮されません。

f)エアコンをOFFにして内気循環で送風を中程度にセット
冷たい風や暖かい風を送る必要はありませんが、オゾン作業中は弱〜中程度の風を送りましょう。
理由は、車内に放出したオゾンを効率的に充満させるためです。
内気循環にすることで、カーエアコン内部にもオゾンが行きわたり、カビ菌なども除菌することができます。
 

車の消臭除菌作業を始めましょう

それでは前項で説明した確認事項を踏まえたうえで早速作業を進めていきたいと思います。
なお、本記事ではオースリークリア3というオゾン発生器を使用していますが、他の機種でもこの作業内容は基本的には変わりません。
※特定の機種による設定などについては、その機種の設定に従って下さい。
 

①オゾン発生器の電源を確保

オゾン発生器の電源を確保
まずは何より電源の確保です。
業務用オゾン発生器の中には、シガーソケットから電源がとれるシガーソケット専用プラグが付いている場合もありますが、そうでない機種もあります。

シガーソケットから電源をとれる機種も
シガーソケットから電源をとれる機種も
状況に応じて延長コードを用意するなどして下さい。
あると安心延長コード
延長コードは防水・防雨型の屋外用製品がおすすめです。5mでも1,000〜1,800円程度で購入できます。
コードリールは、ハタヤ(メーカー名)・20mのものでも3,000〜5,000円程度で購入可能です。
 

②密閉率を高める

密閉率を高める
車内にオゾン発生器を設置し、作業を行う場合は、ドアや窓をすべて閉め密閉率を高めることができますが、オゾン発生器を車外に置いて付属のチューブを使用して作業を行う際は養生テープなどを利用し密閉率を高めましょう。
剥がしやすいテープ「養生テープ」は50mm×25mの1巻で200〜300円程度で購入可能です。
事前に養生テープなどの剥がしやすいテープをしていないと、いざ作業をする際に通常のテープなどを使い、窓や車体に「ベタベタ」が付いてしまい、それをきれいにすることに時間がかかります。
オゾン発生器を車外に設置して使用するタイプの製品をお使いの場合は、是非養生テープをご準備下さい。(これで消臭除菌効果に何倍もの違いがでます)
 

③本体の設定

本体の設定
機種によって「オゾン放出時間」と「待機時間」をセットできるものもあれば、そうでないものもあります。
肝心なことは、機種の設定にかかわらず、適切なオゾン量を適切な時間放出し、適切な待機時間を設けることです。特に、車内に放出したオゾンが悪臭の原因となる菌やウイルスと反応・分解(除菌)する「待機時間」は必ず設けるのが高い効果を期待できるコツです。一般的に、「待機時間はオゾン放出時間の3〜4倍」といわれています。

オゾン発生量をもとに目安となるオゾン放出時間と待機時間を表にまとめますので参考にして下さい。
また、上記表のオゾン放出時間と待機時間はあくまでも「一般的な目安」です。臭気レベルにもよりますので、上記表にある時間で一度試してみて、消臭除菌効果が弱いと感じたら「オゾン放出」と「待機」を数セット繰り返して下さい。

オゾン発生量 オゾン放出時間 待機時間
100mg/hr未満 20〜30分間 60〜120分間
100〜300mg/hr未満 15分間 45〜60分間
300〜500mg/hr未満 10分間 30〜40分間
500〜1,000mg/hr未満 5分間 15〜20分間

オゾン発生量1,000mg/hr以上のオゾン発生器もありますが、車の消臭除菌にはオーバースペックです。決して使えないことはありませんが、必要以上に車内のオゾン濃度を高めないよう調整を行って下さい。
 

④オゾン発生器の稼働開始

オゾン発生器の設置や設定が完了したら、あとは運転開始ボタンを押し、オゾン放出を開始しましょう。
ちなみに、本記事で取り上げているオースリークリア3の場合、一度オゾン放出時間と待機時間をセットすれば、次回電源を入れた際、前回の設定を引き継いでいるため、設定に変更がなければスタートボタンを押すだけの簡単操作となります。
 

⑤オゾンが悪臭原因を分解する待機時間を設ける

車内へのオゾン放出が完了したら勝負はそこからです。
オゾンが充満したままの状態で、オゾン放出時間の3〜4倍程度の待機時間を設けます。
たまに、適切な待機時間を設けていない方が、「オゾンで消臭除菌したが効き目がイマイチだった…」と残念がっている様子を見かけますが、それはほとんどの場合、「適切な待機時間」を設けていないか、密閉率を高めていないかのどちらかです。
先にも説明したとおり、適切な待機時間は「オゾン放出時間の3〜4倍」ですから、オゾンの効果を最大限発揮させるためにもこれを念頭に作業を行って下さい。
 

⑥待機時間終了後は換気をして作業完了

⑥待機時間終了後は換気をして作業完了
「オゾン放出」と「待機」が完了したら、ひとまず消臭除菌作業は完了です。
この1セットを行い臭気(オゾン臭ではなく悪臭)が低下していなければ、これを2セット、あるいは3セット繰り返し行って下さい。(回数を増やせば増やすほど確実に臭気レベルは低下していきます)

作業が完了したら、車のドアを開けましょう。
このとき、オゾン特有のオゾン臭がします。その理由は、臭気成分と分解しきれなかったオゾンが残っているためです。
ドアや窓を全開にし、一気に換気を行えば車内に残ったわずかなオゾンはすぐに酸素に戻ります。
※換気の際は、内気循環から外気導入に切り替え送風を全開にすることで、車内に残ったオゾンはより早く酸素に戻ります。
窓も全開に
 

まとめ〜オゾンで悪臭問題の根本解決を

車の消臭に利用されている方法はオゾンだけではありません。
一時的に悪臭成分を包み込み、後に複合臭を形成してしまうマスキング手法は論外としても、重曹やスチーム(水または燻蒸)という方法もあります。
しかし、何故か一般の方のなかには、勘違いしている方が多いようですが重曹にはそもそも除菌や殺菌効果はありません。
※重曹は銅やアルミと化学反応を起こしサビが生じたり、黒く変色しますのでご注意下さい。

水を使った高圧のスチーム洗浄は無害な「水」と「高圧」でそれなりに付着物を落としますが、あくまでも「洗浄」の範囲であり、「消臭除菌」という目的を考えれば悪臭の対策という観点から考えれば到底それが最善策とは言えません。

一方、オゾンは消臭除菌の効果がきわめて高く、作業終了時に換気をすれば車内のオゾンはすぐに酸素に戻って完全無害化します。オゾンは気体のため、車内のあらゆる箇所(座席シートの中やカーエアコン内部等)にスルスルと入り込み、人の手が入らないような箇所に潜んでいる悪臭の原因成分(主に雑菌)をすべて除菌してくれます。

また、車の消臭除菌にオゾンが選ばれている理由として、「ニオイ戻りがほぼない」という点が挙げられます。
ニオイの原因は菌やウイルス、あるいはそれらが増殖することによって起きています。その菌やウイルスを死滅させるため、ニオイ戻りもほぼないということです。

車の消臭が主な目的の場合、パンサーJや剛腕GWN-2000S・オゾンクラスター1400といった大型機種ではなく、オースリークリア3というオゾン発生量600mg/hrの機種がおすすめです。理由は、車の消臭除菌作業で大型機種はオーバースペック(そこまでのパワーは不要)だからです。